会長挨拶
PFA国際歯学会日本部会 会長 福本 和夫
ようやく、新型コロナウイルス感染症が落ち着いてきて、以前の生活や慣習が戻りつつありますが、インフルエンザによる感染症は増加傾向にあるようです。
会員の皆様方におかれましては、如何お過ごしでしょうか。
日頃PFA活動に皆様方のご協力深く感謝申し上げます。
私が会長職をさせて頂き、早や1年経過致しました。その間、財政的問題、特にアメリカ本部会費の負担軽減、日本部会行事の見直し、優秀学生に対する奨学金授与の件、事務経費の見直し削減等に取り組んでまいりました。
次の課題といたしまして、組織の活性化、新入会員特に大学関係者、次世代を担って頂ける若い世代の方々の増加が課せられていると思われます。勿論、私個人の力では困難な事も多々ございます。どうか皆様方のご協力、ご助力をお貸し願いますようお願い申し上げます。
さて、本年は乙巳年であります。へびは日本語では巳(み)と蛇(じゃ)の2通りの読み方がありますように、巳は神子、神輿など神の字と読みが同じです。一方で蛇は、邪悪、邪気など邪の字と同じ読み方があり、それ故ヘビには、神性と悪性という異なる2つの印象がございます。
然しながら我々医療界の者にとりましては、ギリシャ神話の医神アスクレピオスの杖、カトウケウス等のシンボルとして、ヘビは医療界医術の象徴として世界保健機関の旗にも用いられております。また、平和、医術、医学、医師、商業、発明、雄弁、旅、錬金等の意味がある様です。又、ヘビは脱皮することにより古い姿を捨てて新しい姿に生まれ変わることから、変化や新たな成長、進化再生の象徴とされています。
今、我々を取り巻く医療環境は、医療DX推進のもとにデジタルデンテストリ-が急速に進展し、精度の高い高品質な歯科医療が可能になりました。又、オンライン資格確認、オンライン請求等の医療情報のIT化、診断、コンピューターを駆使しての人工臓器(クラウン、デンチャー)製作等、今までの歯科医療からの脱皮を図る時期にあるように思われます。
時代の変化は必然的なものとして捉えなければなりませんが、その根本は三方善しのベ-ス、即ち、「患者善」、「術者善」、「社会貢献善」、の精神が大切だと思っています。
PFA会員の皆様方におかれましては、PFAの理念、即ち自らの持てる知識、考え、技術、方法、道具等を広く、患者さんの為、社会の為、後進の歯科医師に対し伝達継承するというスタンスを再認識して頂き、新たな仲間を勧誘して頂き、共にPFAの理念を実行して頂きたいと思います。